【赤ちゃんへのステロイド剤】副作用・強さ・使い方・注意点

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赤ちゃん ステロイド
ぷにぷに柔らかい赤ちゃんの肌に、ステロイド剤を使用して大丈夫なの?と不安に思うママが多いと思います。

噂や先入観から副作用の怖いイメージしかないステロイド剤ですが、お医者さんの診察を受けて処方されたものなら、それは赤ちゃんの症状に合った適切な治療薬です。

指示通りに用法・用量を守って正しく使えば、何も怖くはありません。

今回は、不安になりがちなステロイド剤の赤ちゃんへの使用について詳しくご紹介します。安心して使うために、ステロイド剤のことをしっかり理解しておきましょう。

1. 赤ちゃんにステロイド剤を使用しても大丈夫?

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ステロイド外用剤は、医師の指導どおりに用法・用量を守って正しく使えば、赤ちゃんに使用しても問題ありません。

ステロイド剤は、肌に出るさまざまな炎症による腫れやかゆみ、痛みを抑えてくれる塗り薬です。

赤ちゃんの場合は、乳児湿疹やおむつかぶれ、汗疹、乳児脂漏性湿疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、虫さされなどで、ステロイド剤やステロイド剤を配合した混合薬が処方されることがあります。

乳幼児期の子どもは、大人に使用するよりも弱いステロイド外用薬が使用されます。

しかし、弱すぎる薬では効果がないこともあるため、担当のお医者さんの診察を受けて、適切な薬を処方していただくことになります。

症状が治まったからといって自己判断で使用をやめては、効果が得られないことがあるので、ステロイド剤の使用をやめる時も、お医者さんの診察を受けるようにしましょう。(詳しくは次の章でご紹介します。)
 

2. 赤ちゃんへのステロイド剤の正しい使い方

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赤ちゃんへステロイド剤を正しく使用するために、
1. ステロイド剤の使用期間
2. ステロイド剤を使うタイミング
3. ステロイド剤を塗る前の準備
4. ステロイド剤の使用量
5. ステロイド剤の正しい塗り方
6. ステロイド剤を使用してはいけない部位
に分けてご紹介します。
 

2-1 ステロイド剤の使用期間

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ステロイド剤を塗る期間や、完治するまでの期間は、症状によって変わりますので、心配な方はお医者さんに相談してみましょう。

多くの場合、ステロイド剤を塗ると、3日~4日で炎症は改善へ向かいます。時には、塗った翌日には良くなったと見受けられる場合もあります。

しかし、一見良くなったからといって使用を中止してはいけません。
ステロイド剤は、肌の症状を改善するために、炎症を抑える目的で使用されます。つまり、薬の効果で炎症が抑えられているだけで、しっかり治っていないことが多いのです。

赤ちゃんに長期間使用したくないと思う方がほとんどだとは思いますが、自己判断で使用をやめてしまい、完治していなかったためにぶり返してしまうケースがよくあります。

目安として使用を開始してから1週間以内にはお医者さんの診断を受け、中止しても良いと指示されるまでは使用を続けるようにしましょう。
 

2-2 ステロイド剤を使うタイミング

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ステロイド剤を使用するタイミングは、お風呂に入ってしっかり汚れを落とし、水気を拭きとった後に塗るのが一般的です。

なぜなら、乳児湿疹やアトピー性皮膚炎の場合、肌が乾燥しやすく、乾燥で炎症が悪化することもあるため、体が水分をたっぷり含んだお風呂あがりに塗ってあげるのが一番効果的だからです。

ただし入浴できないときや、1日2回以上(朝や昼にも追加で)ステロイド外用薬を塗ることがすすめられる場合もありますので、担当のお医者さんの指示に従って使用しましょう。
 

2-3 ステロイド剤を塗る前の準備

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ステロイド剤を塗る前に、塗る人の手をきれいに洗いましょう。
不潔な手で塗ると、手についている刺激物を子どもの体につけてしまうことになるので、しっかり洗浄してから行ってください。

保湿剤を塗る場合は、ステロイド剤より先に塗りましょう。ステロイド剤を先に塗ると、保湿剤を塗る時に、ステロイドも一緒に塗り拡げてしまいます。

赤ちゃんの場合は、ステロイド剤と保湿剤を混合したお薬を処方されることもありますので、赤ちゃんがべとつきで不快になることがないよう、機嫌をみながら調整するようにしてください。
 

2-4 ステロイド剤の使用量

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ステロイド剤の使用量は、お医者さんの指示をしっかり守り、必ず適量を使いましょう。

赤ちゃんの全身に湿疹がある場合の1回に塗る量の目安は、大人の両手のひら分の面積に塗る量と同等と言われています。
一般的にチューブタイプの塗り薬の場合、大人の人さし指で第一関節の長さくらい(約0.5グラム)の薬の塗布が基準とされていますので、参考にしてみてください。
(ただし、チューブの出口の形状により、若干異なる場合があります。)
 

2-5 ステロイド剤の正しい塗り方

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塗り方の基本は、ステロイド剤を乗せた指の腹を使って、患部にのせるように、さらっと均一になぞるように塗ります。

湿疹は腫れている部分が出っ張っているので、デコボコしています。
そのため、薄くのばしたり、擦り込んでしまったりすると、出っ張った湿疹の部分には薬がつかず、治療効果が半減してしまいます。
湿疹の上に平らにのせるようにイメージして、均一に塗りましょう。

髪の毛のはえている部分に、ローションタイプの薬を使う場合は、ふりかけてしまうと髪が吸い取ってしまい、湿疹のある地肌には薬が到達しません。

髪を分けて、地肌を出し、ローションをたらして、指でおさえるようにのばします。
さらに2cmくらい横の髪を分け、同じようにつけていきます。湿疹のあるところ全部に薬がつくようにしてください。
 

2-6 ステロイド剤を使用してはいけない部位

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ステロイド剤は、目や鼻、口などの粘膜への使用はしないようにしましょう。
薬は赤ちゃんの手の届くところには保管せず、赤ちゃんが口にしたり、目に入れたりすることのないよう注意しましょう。

また、一般的に目にするチューブタイプの軟膏、頭皮に使用するものはローションタイプ、炎症が広範囲の場合はワセリンや亜鉛などを配合したクリームタイプなど、使用部位に合わせて、的確な薬が処方されています。
なので、同じステロイド剤だから…と、自己判断で異なる部位に使わないようにしてください。
 

3. 知って安心!ステロイド剤のこと

3-1 ステロイド外用薬とは?

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ステロイド外用薬とは、湿疹・かゆみを引き起こす原因である「皮膚の炎症を抑えるのに効果的」な薬です。

ステロイドとは、私たちの腰の背中側にある副腎(腎臓の上端部)という臓器で作られるホルモンの1つです。
人間の体内にすでに存在する物質で、それ自体は有害なものではありません。

ステロイド外用薬は、この副腎皮質ホルモンを成分としており、熱や赤み、腫れ、痛みなどの炎症を抑える作用が最も強い薬なのです。
 

3-2 ステロイド剤の種類

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ステロイド外用薬は、下のように、効き目の強いものから順にⅠ群〜Ⅴ群の5段階に分類されています。

ステロイドの強い順・主な商品名(五十音順)
※のついている薬は、他の群に分類される場合があります。

Ⅰ群(strongest) ジフラール、ダイアコート、デルモベート
最も作用が強いものは、毛虫などに触れて炎症が起こる、接触性皮膚炎などに用いられます。症状が強くて早く治す必要がある場合や、体の皮膚が厚かったり、手のひらや足裏、指などに使われたりする場合が多いです。赤ちゃんに処方されることはなく、原則大人のみに使用され、連続の使用は1週間が目安です。

Ⅱ群(stronger) アンテベート、シマロン、テクスメテン、トプシム、ネリゾナ、パンデル、ビスダーム、フルメタ、マイザー※、リンデロンDP
かなり強めの効果があり、子供の足や腕などの皮膚が厚い部分に使用されることがあります。効果が強いので、子供の使用の場合は、数回のみ。大人の場合も、連続して1週間が目安です。

Ⅲ群(strong) アドコルチン、エクラー、ザルックス、フルコート、プロパデルム、ベトネベート、ボアラ、メサデルム、リンデロンV
ステロイドの中では強さレベルは中間。大人の場合は2週間が目安ですが、子供の場合は、連続使用で1週間以内が目安です。

Ⅳ群(mild) アルメタ、キンダベート、ケナコルトA、リドメックス※、レダコート、ロコイド
顔の肌トラブルなど、皮膚の薄い部分にも処方されることが多いです。大人の場合は、連続使用で2週間が目安。子供は1~2週間、赤ちゃんの場合は、3日~1週間とされています。

Ⅴ群(weak) プレドニゾロン
ステロイド剤の中で一番効果が弱いもので、市販薬でも非常に多いです。連続使用は、大人も子供も2週間が目安、赤ちゃんも1週間が目安です。
 

3-3 ステロイド剤の赤ちゃんへの副作用は?

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ステロイド外用薬を、必要量、決められた塗り方で正しく使用していれば、まず副作用の心配はありません。塗り薬は、皮膚から吸収される量が少ないので、ステロイド薬の中で副作用が少ないものに挙げられます。
もしも副作用が起きた場合であっても、使用をやめると多くの場合は治ります。ステロイド剤の副作用としては、以下のものが挙げられます。

・皮膚が委縮して薄くなる
・皮膚の毛細血管が広がり赤くなる
・皮膚の免疫力が落ちて、ニキビなどの感染症になりやすい
・体毛が濃くなる

これらの副作用は、医師の指示通りに用法・用量を守らずに使用した場合には、起こり得ます。しかし、これらの副作用を心配してステロイド剤を使わずにいることで、本来であれば短期間で治るはずの皮膚疾患が、なかなか治らない、慢性化してしまう原因になる可能性があります。

・癖になるって本当?
癖になることはありません。上手に活用して、症状がよくなれば、ステロイド外用剤の使用はやめられます。

・色素沈着して皮膚が黒くなるって本当?
副作用として皮膚が黒くなると思われることが多いですが、これはステロイド外用薬の副作用ではなく、炎症状態が続いたことによって皮膚が黒くなったためです。短期に少量使う場合には、副作用はあまり心配ありません。

・顔が丸くなるって本当?
大量に長期使用した場合には、丸くなる可能性があります。大量にとは、1回にチューブを数本も使用するような、用法・用量をはるかに逸脱した使用した場合です。ステロイドの注射や内服を長期間続けることで見られることがありますが、投薬を中止すると、元の顔に戻ります。

・体内に残るって本当?
ステロイド剤が体内に蓄積されることはありません。

・リバウンドするって本当??
ステロイド剤をやめても、症状が悪化することはありません。

稀に、ステロイドが体にあわず、ステロイド剤の効果を得られない人もいます。聞いて皮膚疾患が治るのであれば、短期間塗って、炎症をしっかり治した方が良いと、ケアらぶでは考えています。捉え方は人によって異なりますので、心配な方は、お医者さんによく相談した上で決めるようにしましょう。
 

4. 赤ちゃんのスキンケア:日常生活で気をつけること

4-1 皮膚への付着物に関して

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■ 汚れ

汗や汚れなどを長時間皮膚につけたままにしておくことは、好ましくありません。汗をたくさんかいたり、皮膚が汚れた場合には、できるだけ早くスキンケアしましょう。

■ よだれ

赤ちゃんはよだれの刺激で、口の周りの湿疹がなかんかあ治らない場合があります。食事前に白色ワセリンを塗っておくと、皮膚が保護されてよだれや食べ物が直接刺激になることを防ぐことができます。食事が終わったら、口の周りを清潔にしましょう。

■ プールの塩素

プールが終わったら、できるだけ早く洗って、いつも通りのスキンケアを行いましょう。

■ 海水浴の塩水

海水がついたまま肌を乾燥させると、皮膚のバリア機能を壊してしまう可能性があります。海から上がったら、すぐに真水で洗い流してください。近くに水道がないことが多いので、予めペットボトルなどに水道水を入れて準備しておくと便利です。海水浴が終わったら、できるだけ早く洗浄して、スキンケアを行いましょう。
 

4-2 皮膚へ触れるものに関して

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■ 爪を清潔に

爪の間は汚れが多く、その爪で掻いてしまい、症状が悪化することがありあます。まめに爪を切り、爪の間も清潔にしましょう。特に赤ちゃんの爪はカミソリのようにとても薄くて傷をつけやすいので、週に1〜3回は爪を切りましょう。

■ 衣類は清潔に

下着は汗の吸い取りやすいものにしましょう。洗剤が気になるときは、すすぎを1回余分に行うのも効果的です。また、洗濯機のカビ取りを定期的に行いましょう。

■ 髪の毛は皮膚の刺激にならないように

前髪の毛先がまぶたにかからないようにしましょう。毛先が皮膚に当たって刺激となり、湿疹を作りやすくなることがあります。また、耳や襟足にかかる髪なども、皮膚への刺激になっていないか気をつけてみてあげましょう。
 

4-3 その他、皮膚へ刺激になるもの

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■ 紫外線

長い時間、紫外線を浴びる時には、日焼け止めを塗る、帽子をかぶるなどの対策をしましょう。

■ 虫

虫よけスプレーは、かぶれることがないか確かめてから使用しましょう。肌に合わない場合は、衣服に貼るシールタイプのものや、長袖長ズボンを着用させましょう。
 

5. 併せて覚えよう!正しい赤ちゃんのスキンケア

5-1 赤ちゃんにスキンケアが必要な理由

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赤ちゃんの肌は、瑞々しくて水分が豊富なように見えますが、とても乾燥しやすいため、外部からの影響を受けやすい状態です。トラブルを回避するためにも、しっかりスキンケアを行うことが必要です。

スキンケアとは、皮膚を洗い、皮膚についたアレルゲン・汗・皮膚にかゆみを与える黄色ブドウ球菌などの刺激物を落として清潔にし、保湿薬や外用薬などを塗ることです。黄色ブドウ球菌は、皮膚についてから時間がたつにつれて増加するため、皮膚炎が悪化してしまいます。

1日に2回、3回のスキンケアをして、アレルゲン・汗や汚れ、黄色ブドウ球菌などによる刺激を防ぐことで、保湿薬や外用薬の効果を高めるだけでなく、きれいな皮膚を維持しやすくなります。また、炎症が起きた際にも、改善しやすくなります。
 

5-2 入浴&スキンケアの流れ

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① お湯はぬるめに
熱いお湯は、皮膚の乾燥やかゆみを促します。入浴やシャワーはぬるま湯を使用しましょう。

② 手でやさしく洗う
石けんを泡立て、ガーゼやタオルは使わずに、手でやさしく洗いましょう。

③ 石けんはしっかり洗い流す
石けんは、しっかり洗い流しましょう。石けん成分が残っていると肌への刺激となります。

④ やさしくふく
ゴシゴシこすらずに、タオルを肌に押し当てるようにやさしくふきましょう。

⑤ 保湿剤や処方された薬を塗る
患部が乾燥してしまわないうちに、保湿剤や処方された外用薬を十分に塗りましょう。
 

5-3 入浴&スキンケアで気をつけたいこと

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■ 石けんは無添加のものを選ぶ

赤ちゃんに使用する石けんを選ぶ際は、なるべく防腐剤や着色料の入っていないものを使いましょう。
石けんは、体の汚れや黄色ブドウ球菌などの細菌を落とすためには必要なものですが、特別な成分(たとえば保湿薬など)が必ずしも入っていなくても問題はありません。

「添加物」が皮膚に刺激を与えて症状を引き起こすこともありますので、使用後に異常がおこるようならば、余分なものが入っていないものに変えましょう。

・余分なものが入っていない石けんの成分表示例
固形石けんの例:成分:石けん素地
液体石けんの例 成分:カリ石けん素地・水

・添加物の例
防腐、酸化防止剤(パラベン、エデト塩酸など)
着色料(赤色○○号、黄色○○号、青色○○号など)
香料
合成界面活性剤(ラトリル硫酸トリエタノールアミン)
 

■ 洗い残しのないようにする

洗う時は、以下の4点に気を付けて洗いましょう。

① 石けんはよく泡立てましょう
しっかり泡立てることで、洗う時の摩擦を防いで、肌を優しく洗い上げることができます。

② しわのあるところは、伸ばして洗いましょう
特に注意が必要なのは、耳たぶの裏側、脇、肘の内側、手首、手、股関節、膝の裏側、足首です。

③ 手でもむように洗いましょう
スポンジや化学繊維などは皮膚を刺激しますし、手でなでるように洗うだけでは黄色ブドウ球菌は落ちません。皮膚を傷つけないようにしながら、素手で「もむように」洗うと効果的です。

④ 目の周りをしっかり洗いましょう
目はまぶたを閉じさせるように、上から下に向かって洗うと良いでしょう。
弾力がありこしの強い泡で、泡がとけないように洗うと、石けんが目に入りません。
先におでこや頬などを洗い、最後にすぐながせる準備を整えてから、鼻の下・目の回りに泡をつけて洗います。
 

6. まとめ

ステロイド剤の使用に関しても諸説ありますが、お医者さんの指示通りに、用法・用量をしっかり守って使用すれば問題ありません。

肌が強くなるまで、赤ちゃんのお肌はトラブルがつきものです。自己判断はせずに、トラブルが見受けられた際には、早めにお医者さんに診てもらいましょう。

この記事は2016年7月13日(水)時点での情報になります。
また、記事の内容には個人差がございますのでご了承ください。

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