鬱の原因から見る 日常でできる改善方法7つ

Pocket
LINEで送る

鬱 改善「気分が落ち込んで、何もやる気が起きない……」そんな症状を、自分で改善できる方法があるなら、普段の生活に取り入れていきたいものです。鬱には、脳内で情報伝達を行う、2つの物質(神経伝達物質)が関係しています。

生活習慣を見直し、それらの物質のバランスが整っていくと、症状が改善に向かう可能性があります。そこで今回は、鬱の改善方法をいくつかご紹介します。できそうなものからやってみてください。

1.鬱の原因

鬱の直接の原因はストレスですが、ストレスを受け、鬱の症状と密接に関係するのが、「セロトニン」「ノルアドレナリン」という神経伝達物質です。

セロトニン、ノルアドレナリンは、ストレスを受け続けることで働きが弱まり、やる気がなくなったり、疲れやすくなったりといった症状が引き起こされるのです。

2.日常でできる改善法

ここからは、日常でできる鬱の症状を改善する方法をご紹介しますが、無理にすべてやる必要はありません。気が向いた時や、いつもより調子の良い時に、できるものをやってみる、という姿勢で結構です。

2-1.太陽の光を浴びる

日差し(紫外線)朝起きて太陽の光を浴びると、目から入る太陽の光が刺激となって、セロトニンの働きが活性化されます。

外出をあまりしない方や、昼夜が逆転した生活を送っている方は、セロトニンの働きが弱まっていることがあります。

太陽の光を浴びるのは、時間にして5分程度で構いません。しかし、太陽の光を直接見ると目を傷めますので、絶対にやめましょう。

また、ただ太陽の光を浴びれば効果があるということではありません。朝起きて一日のスタートに太陽の光を浴びるようにしてください。というのも、セロトニンを活性化させ、活動をすることに意味があるからです。

太陽の光を浴びてから寝る、というのでは、期待する効果は得られません。

2-2.深呼吸をする

気分が沈んでいると、肩や首のあたりがこったり、背中が丸まったりします。その結果、呼吸が速くなり、浅くなってしまう傾向があります。

1日ほんの数分で良いので、深く呼吸をすると、セロトニンの活性化につながります。

〈呼吸方法〉
ただ息を吸ったり吐いたりするのではなく、お腹を意識した腹式呼吸をするとより高い効果が得られます。

①お腹に手を当てる
②軽く息を吐く
③お腹をふくらませるようにしながら、深く息を吸います(5秒間)
④お腹をへこませるようにして、息を吐きます(10秒間)

※これを5分程度繰り返します
※始めのうちは気分が悪くなるかもしれませんので、無理のない範囲で行ってください。

2-3.姿勢に気をつける

鬱の症状に悩む方や、深呼吸がしにくいという方は、姿勢に問題がある可能性があります。呼吸の浅さは、肩が上がったままで、息を吐ききれないということが原因かも知れません。
普段から背中が丸まらないように注意しましょう。

〈正しい立ち方〉
背中 ダイエット 気をつけ

①両足の親指をつけ、壁に背を向けて立ちます
②背筋、首、頭を伸ばす
③後頭部、肩甲骨、おしり、かかとを壁につけます
④お腹に少し力を入れる
⑤おしりを引き締める
ポイント:あごは引き、頭のてっぺんを糸でつられているのをイメージしましょう

〈正しい座り方〉
座り方
①膝の位置を腰より低くする
②イスに深く腰をかける
③お腹に少し力を入れ、背筋を伸ばす
④足の裏を床につける
ポイント:横から見ると、骨盤が床と垂直になる姿勢を保つ

2-4.よく噛んで食べる

一定のリズムを刻む運動は、セロトニンの活性化に効果があります。ジョギングなども効果がありますが、それよりも簡単にできるのが、よく噛むことです。

食事の際によく噛むことはもちろんのこと、5分以上かけてガムを噛むことでも、リズム運動の効果が発揮され、セロトニンを活性化することができます。

2-5.改善に効果のある食べ物

セロトニンの働きを活発にするためには、セロトニンの材料となる「トリプトファン」を含む食べ物や、セロトニンの生成に必要な「ビタミンB6」などが不足しないようにしましょう。

トリプトファンとビタミンB6を含む食べ物は、下記の通りです。

〈トリプトファンを含む食べ物〉
・ごま
・ヨーグルト
・プロセスチーズ
・納豆
・赤身魚
・そば
・バナナ
・豆乳
・白米
・肉類 ……など

〈ビタミンB6を含む食べ物〉

・にんにく
・鶏ひき肉
・とうがらし
・牛肉
・ピスタチオ
・きなこ
・まぐろ ……など

※以上が鬱の改善に効果的な食べ物ですが、摂り過ぎや、他の栄養素の偏りに注意しましょう。健康な心と体には、栄養の量ではなく、全体的なバランスが重要です。

〈改善レシピ〉
栄養素がバランス良く摂れるレシピをご紹介します。 鬱の症状があると、料理を作るのも億劫になりますが、そんな時でも負担になりにくいものを選んでみました。

しかし、何もする気が起きない時は、無理やり台所に立つ必要はありません。食べたいものを食べれば、幸福になり、セロトニンが活発に働きます。時には料理をせずに好きなものを食べることも、鬱の改善には良いです。

■バナナトースト
バナナトリプトファンを豊富に含んだバナナを主役にした、簡単な料理です。トリプトファンは、朝食に摂ると、睡眠を助けるメラトニンの分泌が促されます。

材料:
・バナナ 1/2本
・食パン 1枚
・マーガリン 適量
・はちみつ 適量

作り方:
①マーガリンを食パンに塗る。この時、食パンの全面には塗らず、しま模様に塗る
②マーガリンを塗っていないところに、はちみつをかける
③輪切りにしたバナナを載せる
④バナナの上からはちみつをかける
⑤トースターで2分30秒ほどトーストする

■豆腐の照り焼き
トリプトファンを含む豆腐を使った料理です。あっさりとした味付けで、食欲があまりない時にもおすすめです。

材料:
・木綿豆腐 300g(1丁)
・片栗粉 適量
・ごま油 小さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・みりん 大さじ1と1/3

作り方:
①豆腐を半分に切り、クッキングペーパーを使い、水を切る
②豆腐の水が切れたら、片栗粉を平らな器に入れ、その中で豆腐に片栗粉をまぶす
③フライパンにごま油を入れ熱する
④片栗粉をまぶした豆腐の両面を焼く(焦がさないよう火加減に注意)
⑤火を止め、しょうゆとみりんを入れ、時折豆腐をひっくり返しながら焼く
⑥タレにとろみが出てくるまで焼く

■かぼちゃ入り豆乳スープ
カボチャスープトリプトファンを含んだ豆乳と、ビタミンが豊富なかぼちゃを使ったスープです。

材料:
かぼちゃ 120g(1/4個)
調整豆乳 400g

作り方:
①かぼちゃを小さめに切る
②切ったかぼちゃを耐熱容器に入れ、水を少量加え、ラップをかける
③かぼちゃの入った耐熱容器を電子レンジに入れ、600wで2分程度加熱する
④加熱したかぼちゃをスプーンなどでつぶし、なめらかにする
⑤つぶしたかぼちゃを鍋に入れ、火にかけながら豆乳を少しずつ入れ、混ぜ合わせる

■バナナヨーグルト
トリプトファンを豊富に含んだバナナを主役にした、簡単な料理です。包丁も使わず、洗い物も少なく済みます。

材料:
・バナナ 1/2本
・プレーンヨーグルト 60g

作り方:
①ヨーグルトをお皿に入れます
②バナナを適当な大きさにちぎり、ヨーグルトに入れます
③スプーンで軽く混ぜあわせます
※材料は2食分の分量になります。

〈鬱の症状を悪化させる食べ物〉
・インスタント食品
インスタント食品は、添加物や化学物質など、体の体温調節など機能を乱す物質を多く含み、さらにビタミンやミネラルなどの栄養素が不足しているため、摂り過ぎには注意が必要です。

倦怠感などを感じる時に、インスタント食品を頼るのは構いませんが、毎日の食事がインスタント食品ばかりになるのは、できるだけ避けましょう。

・カフェインを含むもの(コーヒー、紅茶、コーラなど)
コーヒーコーヒーなどに含まれるカフェインは、心と体を緊張状態へと導く、「アドレナリン」を分泌します。カフェインを摂ると眠れなくなるのは、このためです。

コーヒーは、1日2杯程度であれば、大きな影響は出ませんが、カフェインを摂り過ぎると、心と体が緊張状態になり、不眠をさらに悪化させる可能性があります。

心を落ち着かせる飲み物としては、ハーブティーがおすすめですが、どうしてコーヒーが飲みたいという方は、ノンカフェインのコーヒーを飲むようにしましょう。

・糖分
疲労を回復する効果のある糖分も、摂り過ぎは体に良くありません。特に、空腹時の糖分は、血糖値の急上昇を招き、軽いパニック状態や、焦燥感などの元となります。

糖分を摂る際には、空腹時を避け、くれぐれも摂り過ぎに注意しましょう。

2-6.体を動かす

運動体を動かすと、セロトニンが活発に働くようになります。セロトニンだけでなく、ノルアドレナリンも分泌され、やる気が出てくるといった効果も期待できます。

さらに、体を動かすと睡眠の質が上がり、夜ぐっすりと眠ることができるという効果があります。

おすすめの運動は、ウォーキングを始めとする有酸素運動ですが、普段運動をする習慣のない方には、億劫に感じてしまいますよね。

そんな方は、自宅の階段をいつもより多めにのぼる、エレベーターやエスカレーターの使用を控えるといったことから始めてみるだけでも十分です。

〈どこでもできるストレッチ〉
家から出ずに少しでも体を動かしたいという方は、ストレッチがおすすめです。深く呼吸をしながら、ゆっくり体を伸ばしていくことで、リラックス効果が得られるので、寝る前に行うのも良いでしょう。

・ゴキブリ体操
G体操

仰向けに寝て、手足を上げ、力を抜いてブラブラさせます。全身の血行が良くなり、頭の中もすっきりします

・魚のポーズ
①仰向けに寝て、お尻の下に両手を入れる
鬱_改善01

②鼻から息を吸いながら、肘に力を入れて頭を上げる
鬱_改善02

③胸を反らせ、頭頂部を床に置く
鬱_改善03

④鼻から息を吐きながら、かかとを突き出す
鬱_改善04

⑤最後に息を吐きながら、頭をゆっくり元に戻す
※はじめは、頭の位置にクッションを置くなどすると負担がかかりにくくなります

2-7.たまに休んでみる

どうしても辛い症状が続いている時、思い切ってストレスの原因となっているものから離れてみることも大切です。責任感が強く、つい頑張り過ぎてしまう人ほど、鬱の症状に悩まされます。

ストレスの原因が仕事なら、「休むことに罪悪感がある」、「自分がいなくて大丈夫だろうか」と心配で休めないと思われる方もいるでしょう。

しかし、一時的にでも心と体を開放して、休息を取ることも選択の一つだということも、頭の片隅に置いておいてください。

3.病院に行く

鬱が疑われる症状がある際には、専門の医師に相談されることをおすすめします。何が原因か分からない場合はもちろん、辛い症状を改善したい時にも、医師が適切なアドバイスや処方箋を出してくれます。

一人で悩んでいるよりも、誰かに辛い気持ちを吐き出すだけでも、楽になるものです。気持ちが沈んでいると、冷静な判断ができなくなることもありますが、医師に相談することで、鬱を引き起こすストレスへの対処法が見えてくるかも知れません。

また、鬱は症状の出始めの方が、治りも早くなります。鬱によく似た症状の病気もあるので、実際は鬱ではなかったと気づけるだけでも安心できるでしょう。

普段行かない科の病院に行くことも、医師の口から病名を聞くのも、気が引けると思いますが、辛い症状が長引くよりはずっと良いはずです。

4.まとめ

今日からでも始められそうな、鬱の改善法をご紹介しましたが、一つでもできそうなものはありましたか? これまでできていたことが急にできなくなったりして、自分で自分が嫌になることもあるかも知れません。

しかし、それはあなたが悪いわけではないので、自分を責めるようなことはしないでください。あなたのペースで、できることからやってみてください。

この記事は2016年7月11日(月)時点の情報になります。
また、記事の内容には個人差がございますのでご了承ください。

Pocket
LINEで送る