生理痛は病気のサイン?症状チェック、4つの病気、検査内容

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生理痛 病気

つらい生理痛に悩まされ、生理を迎えるのが憂鬱というあなた。その痛みの陰には病気が隠れていることがあります。

一口に生理痛といっても、人によって程度や感じ方はさまざまです。そして、どんなに強い痛みがあっても「生理痛だから」と思って我慢してしまう方が多いと言われています。

今回は、生理痛の症状が出る4つの病気と、婦人科を受診した際の診察の流れなど、詳しくご紹介していきます。
毎月の生理を、心配なく過ごすための参考にしてください。

1. その生理痛は病気のサイン?症状のチェック

生理痛 病気
生理の時に生じる痛みが何らかの病気のサインである場合には、次のような症状が現れることが多いと言われています。

□ 生理痛が以前より重い(どんどん悪化する)
□ 生理時の経血量が前よりも多い
□ 生理期間が前よりも長い
□ 生理中じゃないのに出血する
□ レバーのような血のかたまりが出る
□ トイレが近い、尿がでにくい
□ 排便時や排尿時に腹部が痛む
□ 生理以外の時でも下腹部が痛い
□ 貧血や立ちくらみがある
□ 下腹だけ、かなり出てきた
□ セックスのとき膣の奥の方に痛みがある
□ ひどい腰痛がある

このうち1個でもチェックがついたら、一度婦人科を受診してみることをおすすめします。月経から分かる体の変化を見過ごさないようにしましょう!

2. 先ずはおさらい!生理が起こるメカニズム

生理痛 病気

病気の話に入る前に、生理が起こるメカニズムをおさらいしましょう。

受精卵が着床しないで、役目を果たさないまま不要となった子宮内膜が、子宮の内側からはがれ落ちて、血液とともに膣から排出されるのが、いわゆる「生理」です。

女性の体内では、妊娠するための準備が、毎月行われています。

先ずは排卵の準備を整えるため、卵巣から卵胞ホルモンが分泌されます。
排卵すると今度は黄体ホルモンが分泌され、子宮内膜を厚くして受精卵を迎える準備を整えます。

しかし、受精卵が着床しないと子宮内膜は必要なくなるため、次の排卵に向けた準備として、子宮内は一度リセットされます。

このリセット時に、子宮内膜がはがれて体外に排出されるのが「生理」で、経血は子宮内膜がはがれ落ちたものです。

3. つらい生理痛の症状が出る月経困難症とは?

生理痛 病気
生理の時にひどい痛みが出る状態のことを、月経困難症といいます。
症状は、月経に伴う下腹部痛、腰痛、頭痛などの痛みの他に、下痢、発熱、嘔吐などが挙げられます。

月経困難症は、骨盤内や子宮に、症状の元になる病気の有無によって、器質性(続発性)月経困難症機能性(原発性)月経困難症の2種類に分けられます。
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3-1 器質性(続発性)月経困難症の原因となる4つの病気

器質性(続発性)月経困難症の原因となる病気は、4つあります。

病気① 子宮内膜症

卵巣やお腹の中など、子宮以外のところにできた子宮内膜に似た組織が、排出されずに体内に溜まり、他の臓器との癒着を起こしたり、剥離したりを繰り返す病気です。
卵巣内にできた子宮内膜症は、「チョコレート嚢胞」と呼ばれています。早期治療をすれば、生理痛もなくなり、妊娠する事も可能です。

【原因】
はっきりした原因はわかっていません。
性行為のしすぎで子宮内膜症になる?という声もありますが、子宮内膜症と性行為には、医学的な関連性はないといわれています。

【症状】
内膜症のある場所・大きさや癒着の程度によって、現れる症状はさまざまです。最初のうちは目立った自覚症状が現れない場合があり、生理を繰り返す度に痛みが強くなっていきます。

□ 激しい生理痛や下腹部痛
□ 腰痛
□ 性交痛
□ 排便痛
□ 骨盤痛
□ 不正出血
□ 月経時の経血量の増加(レバー状の塊が出ることも)

【治療法】
大きくホルモン「薬物療法」と「手術療法」の2つに分けられます。どの治療を行なうかは、年齢や症状、子宮内膜症が発生している場所、将来的に妊娠を希望しているか否か、などを勘案して決められます。

病気② 子宮筋腫

「子宮筋腫」は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。それ自体は、命にかかわる病気ではありません。成人女性の10人に1人は持っていると言われます。
妊娠への影響や、月経過多、貧血など、日常生活へ影響がでることもあるため、ライフスタイルに合った付き合い方をする必要があります。

【原因】
詳しい原因は解明されていませんが、初潮前には発現しないことから、女性ホルモンのエストロゲンが関わっているのではと考えられています。

【症状】
筋腫が小さいときはほとんど無症状。筋腫のできる場所や程度によって症状はさまざまです。中には、大きさとして1~2kgほどになる筋腫もありますが、自覚しにくいため、見過ごされがちです。

□激しい生理痛
□不正出血
□月経時の経血量の増加
□月経期間が10日以上続く
□貧血
□動悸や息切れ
□腰痛
□下腹部にしこり
□頻尿
□便秘
□不妊症、流産。

【治療法】
大きく「薬物療法」と「手術療法」の2つに分けられます。どの治療を行なうかは、年齢や症状、子宮筋腫が発生している場所、将来的に妊娠を希望しているか否かなどを、勘案して決められます。(できる場所次第では、そのまま放っておいても大丈夫な場合があります。)

病気③ 子宮線筋症

子宮腺筋症とは、子宮の筋肉層に子宮内膜が入り込み、そこで増殖してしまう病気です。子宮内膜症が子宮外のいろいろな組織に子宮内膜が増殖する病気であるのに対し、子宮腺筋症は子宮内の筋肉組織の中でだけ、子宮内膜が増殖する病気です。

【原因】
明確な原因はまだわかっていません。免疫力の低下・ストレス・冷え・ホルモンの影響などが複合したものと考えられています。

【症状】
□ 激しい生理痛や下腹部
□ 腰痛
□ 進行すると生理時期に関係なく下半身に痛みを感じる
□ 月経時の経血量の増加
□ 貧血

【治療】
治療法としては手術療法と薬物療法があります。

病気④ 骨盤内炎症性疾患(PID)

子宮や卵巣・卵管・骨盤腹膜など、骨盤内の臓器に起こる感染症を総称して、骨盤内炎症性疾患と呼んでいます。子宮内膜炎や卵管炎、卵巣炎などが、これにあたります。
炎症を起こしている部位によっては、自覚症状が現れないこともあり、自己判断するのが難しい病気です。

【原因】
性交渉によってクラミジアや淋菌が膣や子宮頸管に感染し、その菌が子宮内膜や卵管・卵巣へと広がることで発症します。性行為時にコンドームを使用することで予防できます。

【症状】
□ 激しい下腹部痛
□ 発熱
□ おりものの増加
□ おりものの悪臭
□ 不正出血

【治療】
抗生物質や消炎剤などによる薬物治療が行われます。

3-2 機能性(原発性)月経困難症とは

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これといって病気という原因が見つからず、本人が強い苦痛を感じていて、寝込んでしまうほど痛みがつらい状態を、機能性月経困難症といいます。

【原因】
機能性月経困難症を引き起こす原因は5つあります。
①子宮の収縮を促すプロスタグランジンの分泌過多
②ホルモンバランスの急激な変化
③全身の血行の悪化
④ストレス
⑤子宮の未成熟

【症状】
□ 排卵痛
□ 下腹部の痛み
□ 頭痛・胃痛・腰痛
□ 乳房の痛み
□ むくみ
□ 肩こり
□ 吐き気
□ イライラ
□ だるさ・眠気

【治療】
子宮の収縮を弱める鎮静剤の使用や、低用量ピルによる「排卵抑制」が行われます。
仙骨や腰周りを温めたり、ツボ押しやマッサージなどで血行を良くしてあげることで、痛みが緩和されることもあります。子宮が未成熟な場合の痛みは、年を重ねて子宮が成熟すれば自然とおさまります。

4. はじめての婦人科・選び方のポイント

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つらい生理痛にお悩みの方は、一度婦人科を受診してみることをおすすめします。
痛みの元になる病気がないかどうかも、検査してみないことには判明しません。

婦人科は、女性が一生を通してお世話になるべき重要なところなので、自分にとっての保健室となるような、かかりつけの婦人科をしっかり決めておくと安心です!

ここでは、はじめて婦人科を受診する方に、病院の選び方のポイントをご紹介します。
自分が実際に通院する際のイメージを膨らませてみましょう。

物理的な条件

病院までの距離、通院手段

かかりつけ医とするために、通院が負担にならないようにしましょう。

診療日や時間・予約制か否か

病院によっては、土日に診療しているところもあります。受付順なのか、予約制を導入しているかどうかも判断材料にしてみると良いでしょう。インターネットで予約できる病院もあります。

診療費

受診にかかる費用は、同じ検査内容でも医療機関によって多少異なるので、あらかじめ調べておきましょう。

生理的な条件

人それぞれライフスタイルや好みがありますので、自分の気持ちを大事にして決めるようにしましょう。

病院の種類へのこだわり

婦人科は、病院の規模で総合病院かクリニックに分けられ、それぞれにメリットがあります。
一般的に総合病院の婦人科の場合、高度な医療を受けられるというメリットの反面、同じ医師を指定したくても予約がとりづらかったり、長時間待たされる可能性もあります。

一方で規模の小さいクリニックであれば、多くは毎回同じ医師が診察してくれるので、顔を覚えてもらいながらきめ細かな診療をしてもらえることが期待できます。
しかしながら、検査で病気が見つかり手術が必要となった際、腹腔鏡手術などの高度な医療には対応していない場合もあります。

女医さんを希望するかどうか

婦人科は特殊な診療科なので、できれば女医を希望したいという人も多いのではないでしょうか。
女性専門外来がある医療機関は、女性医師が中心となって、体や心の悩みを解決してくれます。
必要に応じて他科と連携をとりながら治療を進めてくれるので、どうしても男性医師に抵抗がある方にはおすすめです。

ただ、医師の全体の数でみると男性医師の方が圧倒的に多く、近所に女医がいる病院が無いという方もいるかもしれません。

問診では性交についての項目もあり、内診も行われますが、性別よりも、どちらかといえば個人的な相性の問題といえます。
医師の性別にこだわり過ぎず、しっかりとコミュニケーションを取り、信頼感を持てるかどうかで医師を選ぶようにすることをおすすめします。

5. 婦人科検診て何をするの?

生理痛 病気ここでは実際に婦人科を受診した際に、どんな検査が行われるのか、受診のときに気を付けたいことや持ち物について、詳しくご紹介します。

4-1 検査内容

【問診】
事前に問診表に記入をしてから行われる場合が多いです。
初経の年齢、性体験、妊娠や出産・流産や中絶経験の有無、既往症(過去にかかった病気)、現在服用中の薬などをはじめ、これまでの自覚症状、月経の状態や周期などについて、医師より質問されます。

【尿検査】
ホルモンの状態や排卵の有無などを調べます。

【血液検査】
ホルモンの状態や子宮・卵巣の腫瘍などを調べます。

【血圧測定】
ホルモンの状態や貧血の有無などを調べます。

【内診】
下着を脱いで内診台にあがります。医師が膣に指を入れて触診し、膣内や子宮、卵巣の状態や痛みの有無などを調べます。緊張して力が入っていると痛みを感じることもあるので、なるべくリラックスして受けましょう。

【超音波検査】
内診の後、内診台にのったまま超音波検査で子宮や卵巣の詳しい状態をチェックします。膣の中に棒状のプローブという器具を入れて、体内の状態を画像にして、子宮や卵巣の様子を調べます。体の力を抜いてリラックスして受けるようにしましょう。

以上が大きな流れです。必要に応じて、子宮がんのための細胞診や、おりものの細菌検査、クラミジアや淋病の検査が行われることがあります。

★器質性(続発性)月経困難症と思われる場合に行われる検査

【MRI検査】
磁気を利用した装置で体内の様子を詳細な画像にして調べます。

【CT検査】
X線を利用した装置で体内の様子を詳細な画像にして調べます。

4-2 受診時に注意すること5点

① 膣の中は洗わない

膣の中の細胞や細菌が洗い流されてしまうと、正しい結果が出ないことがあるので、受診の前にビデなどを使って、 膣内を洗わないようにして下さい。

② 直前にトイレには行かない

尿検査を行う場合があるので、トイレは直前に行く場合は控え、医院で行く際には看護師さんに確認し、指示に従って下さい。

③ 内診しやすい服装で

ズボンよりスカートの方が、内診のときに着脱が楽です。

④ 聞かれた質問には正確に答える

性体験や中絶体験など、大切な情報です。正確に答えましょう。

⑤ 医師には素直な気持ちで

治療のスケジュールを組む際に、医師とのコミュニケーションが大切です。素直な気持ちで、自分の気持ちを伝えましょう。

4-3 受診時の持ち物

□ 健康保険証
□ 気になることがあったら、メモしたもの
□ 基礎体温をつけていたら基礎体温表
□ 生理用ナプキン
□ 清浄綿(内診前は、性器を洗っておく必要はありません。しかし、洗わないことで恥ずかしさが増す方は、トイレで拭けるように、清浄綿があると便利ですよ。)

6. まとめ

生理痛 病気

妊娠したい女性にとって、生理は必要なものです。生理痛の痛みで、毎月の生理にわずらわしさや苦しさを抱えている方は、市販の痛み止めで我慢せず、病院を受診してくださいね。

通院できる産婦人科をみつけておくことで、体だけでなく、心の負担も軽くなるはず。
自分の体を大切にし、生理痛と上手に付き合うためにも、一人で我慢するのはやめにしましょうね。

この記事は2016年6月3日(金)時点での情報になります。
また、記事の内容には個人差がございますのでご了承ください。

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