例えば、「明日は親友の結婚披露宴。新しい靴を用意したけれど、履きなれていないから、一日履いていたら靴擦れしてしまうのではないかと少し不安…。」
「就職して新しい革靴やパンプスを買ったけれど、どうもかたくて当たる。このまま履いていたら数時間で靴擦れしそうな予感…。」
こんなことってないですか?
今回は、そんな時、靴擦れを起こしてしまう前に行いたい靴擦れ防止のための策をご紹介します。
靴擦れになってしまうと、痛さが気になって、歩き方が変になったり、集中できなかったりします。痛みをがまんしなくても、ひと手間防止のための策を行うことで快適さを手に入れることもできるかもしれません。ぜひ、ご自身にあった対策を取り入れてみてください。
また、最後に靴を選ぶ際のチェックポイントもご紹介します。
デザインにひとめぼれ♪も素敵ですが、ほんの数秒の試着で靴を購入すると、足に負担の大きい靴や、合わない靴を選んでしまうこともけっこうあります。今後の参考に、ぜひお読みください。
1. どこが靴擦れしそう? 3つのチェックポイント
靴擦れする箇所と言えば、かかと、足裏の指の付け根あたり、親指の側面、親指の付け根、足指の間、指の甲、小指の側面、小指の付け根、足の甲、などがあります。
こうして並べるとけっこうありますね…。
今回はこの9つの箇所について、個別に、靴擦れ防止のための策をご紹介します。
以下の3つのチェックポイントを確認してから、第2章で該当する部位の靴擦れ防止のための策をご覧ください。
① 靴を履いてみて、下の9つのポイントのなかで、すでに強く圧迫を感じる部分があれば、そこは対策をすることをおすすめします。
② 履いてから、数分、歩いたり、座ったり立ったりしてみて、こすれる・摩擦があるなど、違和感がないか確認しましょう。違和感があればそこも対策します。
③ 最後に、その靴がハイヒールだったり、実際のサイズより大きめだったりする場合、靴のなかで足がずれる現象(前すべり)が起きていないか、確認しましょう。
靴の中で足がずれていると感じたら、足の前側で、靴擦れが起きる可能性があります。2-2の足裏の項や、足指の間の項などを参考に、前すべり防止のための策を取り入れてください。
靴擦れを防ぐための対策は、ポイント別に行ってこそ意味があります。
たとえば、靴の中で足がずれて、足の裏が擦れていることが問題なのに、むやみに足指に絆創膏を貼っても、意味があるとは言えません。それぞれの部位に、行うべき対策、向いているパッドの形などがあるのです。
細かい分類にはなりますが、ぜひ、気になる項を参考に、対策を取り入れてみてください。
2. 9つの部位別の靴擦れ防止のための策
では、9つの部位別に、靴擦れ防止のための策をご紹介します。
普通の絆創膏をただ貼るだけより、靴擦れしにくくなることが期待できるはずです。ぜひ試してみてください。
2-1 かかとの靴擦れ対策
かかとが靴擦れする場合には、実はさらに2つのシチュエーションがあります。
靴と足が強く当たってしまっている場合と、かかと脱げのせいで摩擦・衝撃が強くなっている場合です。それぞれで対処が異なるので以下を参考にしてください。
① 靴のふちが足にくいこんで圧迫・摩擦が起こり、靴擦れしそうな場合
当たっている部分の足の側に、クッション性のある絆創膏またはテープを貼りましょう。できればかかと用の形のものが、はがれにくいのでおすすめです。
または、靴側のかかとにパッドを貼りましょう。ふちが局所的圧迫を与えるのを和らげてくれます。
出先での応急の対処としては、素足でかかとと靴が擦れるのを避けるため、ストッキングを履いたり、摩擦を和らげるためにワセリンなどをかかとに塗るのもおすすめです。
※その靴を履くまでに日にちに余裕があるなら、駅で見かける靴の修理屋さんで、かかとのカーブの部分を広げられないか相談してみましょう。その場で調整してくれるお店もあります。根本の問題解決になるのでおすすめです。
(自宅での方法として、皮革柔軟アイテムなどを使いつつ、厚手の靴下を履いてから靴を履き、皮を伸ばすというやり方もありますが、急いで結果を出そうと無理な負担をかけると、靴の縫い目などにストレスがかかり、傷みやすかったりするようです。ご注意ください。)
② サイズが大きすぎて、歩くたびにパカパカとかかとが脱げ、強い摩擦や衝撃が起こり、靴擦れしそうな場合
かかと脱げ防止のパッドを靴に貼りましょう。
2-2 足裏の指の付け根あたりの靴擦れ対策
足裏の指の付け根あたりに違和感を感じるということは、ヒールの高い靴で、足の前方(母趾球)に体重が極端にかかっているケース、靴底が薄いため衝撃をつよく受けているケース、などが考えられます。
また、すでに足裏にたこがあったり、以前にその部分を靴擦れしたことがあったり、もしかしたら外反母趾で敏感になっていることも考えられます。
衝撃を和らげるために、インソールを入れましょう。靴の中で足がずれないように前すべり防止の機能も兼ねたものがおすすめです。
すでにタコができているひとは、たこ用のパッドを足に貼るとよいでしょう。
※一日中ヒールを履いて立ち仕事をしている方などは、できるだけ体重を左右交互にかけたり、こまめに座ったりして、体重を集中させないことも重要です。
※また、スニーカーでも、ウォーキングやランニングなどで長時間にわたって足裏に強い負担がかかると、足裏に大きな水ぶくれができることもあるようです。
⇒そういった場合は、事前に足にテーピングをしたり、靴下の重ね履きをしたりして摩擦を軽減すると靴擦れしにくいと言われています。
2-3 親指の付け根の靴擦れ対策
親指の付け根が当たる場合は、靴の形が先端が細くなっているデザインのために当たってしまっているか、外反母趾などで、その部分が極端に出っ張ってあたってしまっている場合などが考えられます。
このような場合は親指のつけ根用のパッドを貼りましょう。親指の付け根を保護する場合には、丸い輪っかの形のパッドで保護するのがおすすめです。
※時間に余裕があるなら、2‐1同様、駅などにある靴の修理屋さんで、足幅を広げる調整ができないか相談してみましょう。その場で対面で相談しながら調整してくれる店舗もあります。
※外反母趾で、痛みがあるなどの場合は無理をせず、整形外科などを受診して相談してみましょう。
2-4 親指の側面の靴擦れ対策
指の側面が当たる場合は、靴の形の影響と、前すべり、歩き方立ち方の影響などが考えられます。
この場合、足に、指用のクッションパッドを貼りましょう。
親指側に体重が偏らないように、膝をまっすぐにむけて歩き、重心を真ん中にして立つなど、あわせて心がけてみてください。
※時間に余裕があるなら、2-3と同じく、駅などにある靴の修理屋さんで、靴の足幅を広げる調整を相談してみましょう。
2-5 足指の間の靴擦れ対策
先の細い靴や、前すべりによって足先が圧迫されると、足指の間のストレスが強まります。
指の間用のジェルクッションを、指にはさむのがおすすめです。
ヒールの場合は、前すべり対策もあわせて行うとより良いでしょう。
※時間に余裕があれば、2-3と同じく、駅などにある靴の修理屋さんで、靴の足幅を広げる調整を相談してみましょう。
2-6 指の甲の靴擦れ対策
指の甲(指の上側)が靴擦れになる場合は、靴の形や前すべりによる場合、それから、逆に、大きすぎる靴で、指先が踏ん張ってしまっている場合、ハンマートゥの場合などがあります。
指の上の当たる部分にパッドを貼りましょう。
また、前すべりを防止し、足裏のアーチを支えるインソールを入れるのもおすすめです。
※ハンマートゥなど、痛みがある場合などは無理せず、整形外科などを受診して相談してみましょう。
2-7 小指の側面の靴擦れ対策
小指の側面が当たる場合は、靴の形の影響、前すべり、歩き方立ち方の影響が考えられます。
まずは足に、指用のクッションパッドを貼りましょう。
そして、小指側に体重が偏らないように、重心を真ん中にして立つよう心がけてください。
加えて、前すべりを防止しましょう。
2-8 小指の付け根の靴擦れ対策
小指の付け根が当たる場合は、靴の形の影響、前すべり、内反小趾、歩き方立ち方の影響が考えられます。
(内反小趾とは、外反母趾の反対で、小指側に起きる骨の変形のこと。)
足に、小指用のクッションパッドをつけましょう。
小指側に靴擦れが起きるのは、足の外側に体重が偏っていることが原因の可能性があります。重心を真ん中にして立つよう心がけましょう。
※時間に余裕があれば、2‐1同様、駅などにある靴の修理屋さんで、靴の当たるポイントを部分的に広げる調整を相談してみましょう。
※内反小趾など、痛みがある場合は無理せず、整形外科などを受診して相談してみましょう。
2-9 足の甲の靴擦れ対策
足の甲が靴擦れになる場合は、ストラップや靴のトップラインが甲にくいこんでいたり、前すべりによって摩擦・圧迫が起きていたり、革靴などで履きじわが深く入ってしまい甲に強く当たる場合などがあります。
ストラップ専用のジェルパッドを靴に貼りましょう
または、足の当たる部分に保護パッドを貼りましょう
※時間に余裕があれば、2‐1同様、駅などにある靴の修理屋さんで、靴の当たるポイントを部分的に広げる調整を相談してみましょう。
3. 防止グッズを売っている場所
靴擦れ防止のグッズはいろいろあります。
通販が一番様々な商品のなかから選べてよいですが、外出先で当日中にほしいときはどうすればよいのでしょう?こんな場所で売っています。
・ドラッグストア
・100円ショップ
・駅周辺の靴修理屋さん(首都圏では主要な駅には必ずと言っていよいほど駅建物内や駅周辺にあります。)
・靴屋さん
4. 靴擦れしにくい靴を選ぶための8つのポイント
防止のための策をいろいろご紹介してきましたが、やはり、靴を購入する際に自分の足にあった負担の少ない靴を選ぶことがまずとても大事なことです。
できれば一度、シューフィッターの資格をもったプロがいるお店で相談しながら選んでみると、自分の足についてよく知れるのでよいですね。
お近くにそういったお店が見つからない方のために、ここではご自分で靴を選ぶときに、靴擦れ防止のための策としておさえていただきたい8つのポイントをご紹介します。
① 実際に履くときの状況(靴下の厚さなど)で試し履きする。
② サイズは長さも幅もしっかりチェックする。
③ サイズは左右で違うことがあるので、それぞれにあっているかチェックする
④ 足の爪先が靴の甲部や前部にあたっていないかチェックする。
※足先には10mm程度の余裕があるとよいとされています。
⑤ 靴底のアーチラインが、自分の足裏のアーチにあっているかチェックする。
⑥ 靴のかかとのカーブ(上から見たときの周囲のカーブと、横または後ろから見たときのかかとのくびれのカーブ)が自分の足のカーブと一致しているか、くいこんだりしてないかチェックする。
⑦ 靴のトップラインやストラップが足の甲にくいこんでいないがチェックする。
⑧ 数分履いて歩いて、立ったり座ったりしてみて、当たる部分があったり、逆にかかとが抜けたりしないか、しっかりチェックする。
これらのチェックをして、合っていない部分があれば、インソールやパッド、シューストレッチャーなどを使って調整できないか、店員さんに相談してみましょう。
あとは実際に履くときに、「歩き方立ち方に気をつける」、「裸足など摩擦の強い状況を避ける」、「濡れたら拭く」(汗や雨でぬれている時も摩擦が強くなりがちなので、)などを心がけると、より足のストレスが減るのでよいでしょう。
5. 靴擦れ防止のための策 まとめ
気持ちよく歩くというのは、幸せな日々にとって、実はとても基本の要素ではないでしょうか?
通勤・通学時はもちろんのこと、仕事中も帰り道も、遊びに行った時も、楽しかった休暇の後も、痛みなんてないほうがいいに決まってますよね。
面倒に感じるかもしれませんが、ぜひ、積極的に、靴擦れ防止のための策を取り入れてみることをおすすめします。
肌らぶ編集部 肌らぶ編集部は、美容のプロとして1記事1記事にプライドを持ち、あなたのキレイに寄り添う情報・知識を分かりやすく伝えるために日々執筆をしています。 詳細を見る
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