足首のストレッチ、“なんとなく”でやっていませんか?
ストレッチは、目的を意識して、より適した方法を選ぶことが大切です。
また、コツを抑えることもたいせつです。
運動前後の準備・整理体操としてなのか、健康のためなのか、美容のためなのか、それぞれに適したストレッチについてご紹介しますので、ぜひご参考になさってください。
合わせて、覚えておきたい足首ストレッチの注意点とコツについてもご紹介します。
足首が自由に使えると、いいことたくさんです。
今まで意識していた目的以外のためにも、足首ストレッチを、ぜひ取り入れてみることをおすすめします。
1. 目的別の足首ストレッチ
足首のストレッチ方法を、目的別に大きく3つに分けてご紹介します。
運動前後の準備・整理体操、健康、美容の3つです。目的に合わせて、取り入れてみてください。
1-1 運動前後の準備・整理体操としての足首ストレッチ
運動や肉体労働の前後にストレッチを行うことは、けがを防止するためにもよいと言われています。ぜひとりいれていきましょう。
運動前と運動後に分けてご紹介します。
1-1-1 運動前(運動直前)
ストレッチといえば、あたまに浮かぶのは、じっくり筋肉を伸ばすような動きではないでしょうか?
これは静的ストレッチと呼ばれています。
しかし、この静的ストレッチ、運動の直前の準備としては実はあまり向いていないと、近年よく言われるようになったようです。
運動前のウォーミングUPは必要なのですが、じっくりじわっと筋肉を伸ばすようなストレッチ(静的ストレッチ)は、運動の直前に行うにはあまり向いていないと言われているのです。
伸びてリラックスした状態の筋肉が、これから行う運動へ適した状態かというと、そうとは言い切れないそうです。
運動直前は、同じストレッチでも、動的ストレッチがよいというのが主流になりつつあります。
※普段あまり運動しない方や足がつったりするのが心配な方などは、動的ストレッチの前に、静的ストレッチを行っておくとよいです。
★動的ストレッチとは
ラジオ体操や、サッカー選手がウォームアップの時に行っているブラジル体操などが動的ストレッチとして有名です。
ごく軽いウォーキングやジョギングで身体をあたためることも、動的ストレッチの一種とされています。
動的ストレッチの特徴は、“可動範囲の8割程度で関節を繰り返し動かす”ことと言われています。
体温をあげ、関節の可動域・柔軟性を向上させるという準備運動としての要素を満たしたストレッチと言えるでしょう。
★運動直前に行いたい足首の動的ストレッチ
・「足首から先を伸ばして曲げる」をリズミカルに繰り返しましょう。左右10回ずつ行いましょう。
・「足首をくるくる回す」をリズミカルに、回す方向も変えて、左右の足で、各10回ずつ行いましょう。
足の他の部分は動かさず、足首と足首を動かすための筋肉(ふくらはぎの筋肉)を意識して行うとよいでしょう。
1-1-2 運動後
運動後は、静的ストレッチが必須です。
思いがけないけがや故障をまねかないためにも、運動後にはちゃんと静的ストレッチをしましょう。
ストレッチすることで、筋肉がゆるみ血行がよくなれば、疲れが足元に溜まるのを避けることにつながります。
★運動後に行いたい足首の静的ストレッチ
・足をのばして床に座り、足の親指を持って手前に引っ張ります。
ふくらはぎが伸びてる感覚を意識しながら、数秒キープしましょう。
(親指に手が届かなければタオルを使います。)
両足を同時に伸ばすのがつらいときは片方ずつ行いましょう。
・足の甲を伸ばします。
足首から先をまっすぐに伸ばします。足指のあたりを上から手で押していき、足の甲が伸びるようにして、数秒キープしましょう。
・起座で数秒キープします。
起座 … 正座の状態から、足首を曲げ、足指の裏を床につけ、かかとをたてる。そのかかとにおしりをのせた状態。
この3つを2~3回繰り返して行うとよいでしょう。呼吸を止めずに行うように意識するようにしてください。
1-2 健康のための足首ストレッチ
その日の疲れはその日のうちに。
健康のための足首まわりのストレッチを3つご紹介します。
疲れたときや、むくみや冷えが気になるときにぜひお試しください。
足首を動かすための筋肉(ふくらはぎなど)を伸ばすことによって、筋肉をゆるめ、血行をよくしましょう。
お風呂上りの温まったタイミングや、寝る前のリラックスした時間などに行うのがおすすめです。
自分の体重を利用しつつ、やさしく、ゆっくり行ってください。
「気持ちいい」を通り越した痛いストレッチは、筋肉などの組織を傷つけることがあります。
立ち仕事の方、営業で一日中歩き回る方、一日中座りっぱなしのデスクワークの方などは、筋肉が硬くなりがちですので、軽いストレッチを習慣にするととてもよいでしょう。
★健康のために行う足首まわりのストレッチ
・アキレス腱/ふくらはぎ側のストレッチ
①正座をします。
②片方のひざを立てます。
③立てた足のかかとを、床に着けたまま、できるだけ胴体の方へ引き寄せます。
④胸で太ももを前に押していきます。呼吸をしながら、アキレス腱とふくらはぎをゆっくりのばして、数秒キープして戻します。
⑤反対の足も同様に行います。
・スネ/足の甲の側のストレッチ
①正座します
②片方のひざを立てます。
③正座している方のひざを持ち上げます。(つま先は床に着けたまま)
④持ち上げたまま数秒キープして、ゆっくり戻します。
⑤反対の足も同様に行います。
・足首まわし
①座って、右足を左足の太ももの上にのせます。(4の字のように)
②左手の指を、右足の指の間に、それぞれ入れます。
③指をしっかり絡ませたら、右足の足首を右手でつかむ。
④左手の力に任せるように、足首をゆっくりとまわす。
⑤反対の足も同様に行います。
1-3 美容のための足首ストレッチ
足首のストレッチは、美容にもよいです。
むくみのお手入れにもなるので、足をすっきり見せたい方におすすめなのです。
おすすめのストレッチ方法は2つあります。
一つは、1-2でご紹介した足首回しです。
足首回しは女性に特におすすめです。足首の動きが骨盤の動きに連動していると言われているからです。
もう一つは、足首の柔軟性をよくするための、少しきつめのストレッチです。
足首のコントロールにかかわるふくらはぎの筋肉を伸ばし、さらに、脚全体からヒップまでも伸ばすストレッチです。
脚全体の血行がよくなることが期待できるので、足のむくみが気になるかたはぜひお試しください。
★美容のために行う足首まわりのストレッチ
①床に5センチほどの厚さのものを置きます。(辞書など)
②片方の足の足先(指の付け根あたりより先)をその上にのせます。
③かかとを床に着け、膝を伸ばしたまま、ゆっくりと体を前屈させていきます。
④「伸びてるなー」と気持ちよく感じるところで、30秒そのままキープ。
呼吸を止めないように気をつけてください。
⑤ゆっくりもとに戻り、反対の足も同様に行います。
慣れてきたら、両足のつま先を同時に台にのせて前屈するようにしましょう。
2. 覚えておきたい4つの注意ポイント
・ 運動直前に静的ストレッチをしない。
1-1-1で述べたように、運動直前には静的ストレッチは向いていないというのが、最近の主流となりつつあります。
運動の直前には、ウォームアップとして適している動的ストレッチをおすすめします。
静的ストレッチを取り入れる場合は、静的ストレッチを行ったあとに動的ストレッチを行う流れで運動前の準備運動とするとよいでしょう。
・ 痛すぎるストレッチをがまんしてしない。
ストレッチの際、体をやわらかくしたくて、ものすごく痛いストレッチを歯を食いしばって行う方をまれに見かけます。
イタ気持ちいいを超えた”ただ痛いストレッチ”はよくありません。
逆に体の筋組織などを傷つけてしまうことがあります。
呼吸をしながら、ゆっくりじんわり伸ばすことを心がけましょう。
・ 反動を利用して行わない。(静的ストレッチの場合)
反動をつけると、身体への負荷が大きくなりすぎることがあります。
けがにつながることもありますので、反動をつけたストレッチは控えましょう。
・ 左右で感覚が異なる場合、無理につらい方ばかり行わない。
つらいことをがまんしてより多く行うのは、一見正しいように思えますが、きついことを体に強いると、思うようにストレッチのよさが表れないことがあります。
身体がゆるむより、むしろ緊張してしまうからです。
気持ちいいと思える範囲で行うのがおすすめです。
3. 覚えておきたい4つの足首ストレッチのコツ
どうせ行うのなら、やはり、少しでも上手く行いたいものですよね。
ストレッチを行う際には、以下の4つのコツを意識して行ってみてください。
①1つのポーズをずっと維持するのではなく、20~30秒程度を1セットとして、何セットか繰り返して行う。(静的ストレッチの場合)
②伸ばしている部位を意識する。
③呼吸しながら行う。吐きながら伸ばし、吸いながら戻す、を意識できるとよりよい。(静的ストレッチの場合)
④筋肉を伸ばしたら、必ず一度、楽な元の体勢に戻る。
リラックスした状態で呼吸を行い、ストレッチした部位の血行がよくなり、めっぐている感じを意識してみましょう。
3. 最後に
体重を支える足首には、立って歩くだけでも、実はかなりの負荷がかかっています。
たいせつな体のパーツとして、しっかりいたわってあげてください。
運動の前後はもちろんですが、それ以外の場面でも、日ごろから足首ストレッチをとりいれて、足首の柔軟性を保つように心がけることをおすすめします。
肌らぶ編集部 肌らぶ編集部は、美容のプロとして1記事1記事にプライドを持ち、あなたのキレイに寄り添う情報・知識を分かりやすく伝えるために日々執筆をしています。 詳細を見る
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