“コンプレックス”という単語を聞いて、みなさんはどんな気持ちになりますか?
この問いに対して、すぐに前向きな気持ちを抱ける人や、ポジティブなものに変換することが出来る人は、きっと少数派だと思います。
嫌なもの、後ろ向きなもの、マイナスな要素…そのように捉える人は多いのではないでしょうか。
これを読んでいる人も、それぞれがそれぞれのコンプレックスを抱えているのではないかなと思います。
今回は顔に関するコンプレックスとメイクについてお話しをします。
コンプレックスを味方につけて“美人”になる、ということ
“美人”とは何なのか
さて、一度“美人”という言葉を辞書で引いてみましょう。
び-じん(美人)
1 容姿の美しい女性。美女。
2 容姿の美しい男子。
(引用:goo辞書)
辞書には「容姿の美しい女性、男子」という風に表記されていますが、そこに具体的な表記はありません。
例えば、二重であるとか、顔が小さいとか、唇が薄いとか、まつ毛が長いとか。
何かひとつの特徴を挙げて“美人”と定義する決まりはないのです。
そんなの屁理屈だと言う人もいるかもしれませんが、かつての日本における美の価値観が、今と大きく異なっていた事実も存在します。
比較しやすいのは平安時代でしょうか。
その頃の“美人”の定義と言えば、
・切れ長の引目
・かぎ鼻
・ふっくらとした下膨れの頬
といった、今の時代で流行とされる美の基準とはかけ離れたものでした。
もちろん他の時代にも流行はありましたし、今の時代の流行とは全く異なります。
更に同じ時間軸で比較してみても、国が違えばその基準は変わってくるものです。
スレンダーな女性がもてはやされがちなアジアとは違い、アフリカでは、ふくよかな体型であることを“美人”の条件の1つとして挙げる人もいますね。
海外の視点から日本人女性を見た時のコメントに、「一重の涼しげな目元がクール」「アジアンビューティー」という言葉がずっと存在するのも、1つの美の基準と言えるでしょう。
では、いざ「“美人”とは何なのか」という問いに向き合ったとき、全員が納得できる条件ははたして存在するのでしょうか?
少なくともわたしは、「今の日本の流行なら」という前置きをつけた一般論しか展開することが出来ませんし、それを“美人”の定義にするには疑問が残ります。
二重なら美人?顔が小さければ美人?
口角が上がっていれば、まつ毛が長ければ、肌が白ければ、パーツの黄金比をクリアしていれば。
それが揃っていたら“美人”と呼べるのでしょうか。
きっと綺麗なことに間違いはないけど、それだけを“美人”と定義するのは、違うと思います。
本当の“美人”とは
今の時代にウケて映える“美人”の条件は、きっと箇条書きに出来ることでしょう。
でもそれが“美人”の全てではないと思います。
“美人”という言葉を構成する条件は、生まれ持った偶然の容姿ではなく、もっと複雑で深くて、簡単な一言では表せないものです。
「コンプレックスは個性」なんて、慰めの綺麗事でしかない。
けれど、今ならその言葉が本当であることも分かります。
何の努力も戦いもなしに、この言葉へ辿り着けるほど甘くはない場所かもしれません。
それでもコンプレックスに対する考え方や捉え方を変え、コンプレックスをチャームポイントへ転換する努力をした人は、絶対に美しいです。まごうことなき“美人”です。
わたしは、そんな風に思っています。
コンプレックスをどう捉えるか
国や時代が変われば美の基準が変わるように、特定の条件を持っていたら“美人”ということはありません。
今の流行から見たら一見マイナスイメージのあるものだって、捉え方や活かし方を心得たら、もうこちらのものです。
コンプレックスはチャームポイントになります。
少しだけわたしの話をしますね。
わたしは自分の顔が嫌いです。嫌いでした。
それでも30年近く付き合ってきて手塩にかけた顔なので、昔に比べたら今は好きですが、決して好みではありません。
多分死ぬまでこの気持ちは変わらないと思います。
眉も、鼻も、唇も、目も、輪郭も、肌も、全部嫌いなものばかりで、一生このコンプレックスと戦いながら生きていかなければならないのか…と思っていました。
ナチュラルメイクが似合わないのも、童顔なのも、眉と目が近くて凛々しすぎる目元の印象も嫌いでしたね。
就職活動でも、見た目について「顔の印象がきつすぎる」と評価されたこともありました。
それでも段々と大人になるにつれ、自分がマイナスイメージしか抱いていなかったパーツを、褒めてもらえる機会が増えました。
自分ではコンプレックスとしか感じていなかった部分が、他人の目には魅力的に映っていたのです。
正直、最初は嬉しいよりも「だから嫌いなのに」という、卑屈な気持ちが勝っていました。
でもいつからか「どれだけ嫌いでも、この顔が『わたし』なんだ」と、半ば諦めの混ざった気持ちに変化していったのも事実です。
今しているカラフルなメイクに出会ったのも、大きかったのかもしれません。
全部のパーツが派手で主張が強すぎる顔には、日常とはかけ離れた派手なメイクがよく似合う。
この気付きは大発見でした。
童顔なのに凛々しい目元、それに加えてやや艶っぽい唇という顔のアンバランスさに対して、「媚びのないコケティッシュな雰囲気で好き」と言ってもらったことがあります。
その言葉をきっかけに、考え方が変化したこともありました。
かい摘んでいくつか自分の話をしましたが、これはあくまで「10年近くかけて、ゆっくりと考え方が変わった」という話です。
この話を読んだって、これを読んでくださっている方のコンプレックスが、明日すぐに解消される訳ではないことはわかっています。
一生戦うことになるコンプレックスがあることも、想定しています。
わたしにはわたしの、あなたにはあなたの、それぞれの地獄と魅力がある。
けれども自分が思うほど、コンプレックスはマイナスなものではないと思います。
他の人から見たら「自分にはない魅力」なのですから。
あなたが思うコンプレックスは、あなたにしかない魅力のひとつです。
それだけは言い切れますし、自分の為にも言い切ってあげたいというのが、わたしの考えです。
メイクでコンプレックスを楽しもう!
コンプレックスを活かした・逆手にとったメイクをする、メイクでコンプレックスを隠す。
どちらも正しいコンプレックスとの向き合い方だと、わたしは思います。
あなたがあなたのやり方でコンプレックスと向き合えたなら、それが全ての正解ではないでしょうか。
…と、少し堅い話をしてしまいましたが、そうは言ってもやっぱり自分の嫌いなところは目につくもの。
メイクでその悩みを解消できたらなあと、みなさん日々工夫をしているのではないでしょうか。
そこで今回は、「メイクでコンプレックスを解消する」をテーマに、いくつかメイク方法をご提案したいと思います。
一重、奥二重
一重、奥二重の形を活かしたメイク
最近日本では、韓国アイドルにハマっている人がまた増えてきましたね。
美容大国と言われるだけあって、日本のアイドルよりも男女ともにしっかりとメイクをしている印象が強いです。
また、元々の自分の雰囲気をよく分析している印象もあります。
カワイイ系、かっこいい系、大人系、個性派系など、どの系統に寄せると自分の個性を活かせるのか、その見極めも大切です。
また、日本のアイドルに比べると、全体的に一重や奥二重の子が多い印象。
男女問わず参考になるので、特に目元のメイクは注目しています。
そんな中で、一重や奥二重を活かせるメイクのポイントをいくつか発見しました。
そのポイントとは、
・目を開けた時に、目のふちがグラデーションでふち取られるようにアイシャドウを塗る
・太すぎないしっかりとしたアイラインを長めに引く
・思い切ってアイホール全体にシャドウを塗り、まつげで目の形を際立たせる
・変形アイラインを引く(特に下まぶたを工夫すると、とてもかっこいいです)
などです。
今回特にメイクを参考にしたのは、
Red Velvetのスルギさん
Instagram:hi_sseulgi
(G)I-DLEのソヨンさん
Instagram:official_g_i_dle
MAMAMOOのファサさん
Instagram:_mariahwasa
の、3人です。みなさんも良かったらチェックしてみてくださいね!
※イラスト作成 椎名(しいな)(Instagram:umibeno_shiina)
二重を作るアイテムを使う
二重がないなら作ればいい!
ということで、二重を作って悩みを解消するメイク方法をご紹介します。
アイプチ
比較的まぶたが重ための方におすすめのアイテム。液体ノリを塗って乾かし、まぶたを接着させて二重を作るやり方です。
また、最近ではまぶたを接着させずに二重を作る商品も販売されています。
まぶたの皮膚を接着させるタイプと比べると、とにかく自然な仕上がりで、伏し目にした時にバレにくいのも特徴になっています。
アイテープ
アイテープには主に3種類あります。
まぶたの皮膚の厚み、元々の目の形、なりたい目の形に合わせて選ぶのがポイントです。
●片面接着タイプ
皮膚が薄めの方におすすめ。
元が奥二重で自然な二重にしたい、二重の幅を少し広げたい、などのお悩みを持つ方にも片面接着タイプが向いています。
まぶた同士を接着させないので、まぶたが引きつることはありません。
ただし、アイテープを貼っているのがバレやすい点はデメリット。
●両面接着タイプ
皮膚が厚めの方におすすめ。自然さよりもはっきりとした二重ラインが欲しいという方にも、両面接着タイプが向いています。
ただしこちらは皮膚同士をくっつけて使うので、まばたきをした時に引きつる感覚や、まぶたが完全に閉じきらないことがあります。
●ファイバータイプ
3種類の中で、一番アイテープが目立ちにくいタイプです。
細い糸状のファイバーをまぶたに食い込ませて、二重のラインを作ります。
まぶたが薄めの方は、ファイバータイプのみで二重を作ることが可能です。
まぶたが厚めの方は、アイプチなどを併用しながら二重を作るのもおすすめ。
目の近くではさみを使ったり、ファイバーの端の処理をしたりなどの工程があるので、慣れるまでは少し大変なのがデメリットです。
わたしは普段ファイバータイプを愛用しているので、今回はファイバータイプのアイテープを使った日のメイクをご紹介しますね。
目を閉じた状態の写真だとテープははっきり見えていますが、実際に見ると分かりにくいです。
メタリック系のブラウン系シャドウを使用した日は、特に馴染みがいい気がします。
その他
肌の色よりも少し暗いベージュのアイラインなどを使って二重のラインを強調する、ダブルラインを描くという手段もあります。
ベージュのアイラインは、目頭と目尻の辺りだけに引いても効果がありますよ。
二重線のダブルラインは、ぼかしたり少し薄めに引いたりするのがコツです。
そばかす
外国の少女風メイクで活かす
ファンデーションをあえて薄付きのものにして、ハイトーンのカラーコンタクトや染髪、ウィッグなどで全体の色素を薄めにし、外国の少女のように仕上げるのはどうでしょうか?
もちろん黒髪のままでもオッケーです。
その場合は、フチ無しでハイトーンのカラーコンタクトを使用すると、全体のバランスが取れます。
コンシーラーなどでしっかり隠す
コンシーラー、もしくはカバー力のあるファンデーションを使って、そばかすを全部隠してしまうのも1つの手です。
比較的崩れにくい頬を中心に、テクスチャが固めのコンシーラーを使いましょう。
鼻周りは、カバー力が高めのリキッドファンデーションを選ぶのがおすすめです。
口元
薄さ・小ささが気になる
唇が薄いと、「派手な色を主張しすぎずに使える」というメリットがあります。
濃い色のリップをさらっと塗れるのは、唇が薄い方の特権です。
唇を大きく見せたいなら、リップペンシルなどで唇の輪郭をとるようにラインを引くやり方があります。
あまりオーバーすぎると不自然になってしまうので、あくまで輪郭の少し外側をなぞるように描くのがポイントです。
唇の山部分を少し強調して描くと、より大きく見えますよ!
厚さ・大きさが気になる
厚みのある唇はとってもゴージャス。
丁寧に下地を塗って、リップラインを取って口紅を塗り、唇の中央部分にグロスを乗せれば、セクシーなリップメイクが出来ます。
ヌーディーなカラーでも、かっこよく仕上がりますね。
存在感を薄くしたいなら、コンシーラーを輪郭から内側に向かってボカし、中央部分にティント系のリップをグラデーションにするのがおすすめ。
自分の肌に馴染むベージュリップをコンシーラーの代わりに使うことも出来ますよ。
また、コンシーラーをブラシにとって、口角の輪郭をしっかり整えるのもコツの1つ。
厚みや大きさが気になる唇が、キュッと引き締まった印象になります。
ちなみにわたしの悩みは後者寄りなので、「しっかりしたリップメイクでボリュームを出す」と「外側を潰して小さく見せる」の2パターンでメイクをしてみました!
童顔
童顔を活かす
童顔に見えるのも1つの強みです。
あえてかわいらしいメイクをして、少し幼いかわいさを演出してみるのもいいですね。
・ピンク系のアイシャドウやチークを使う
・チークを顔の内側寄りに入れる
・アイラインをやや垂れ気味に引く
・眉を並行気味に描く
・シェーディングは輪郭に入れる
などの点を意識してメイクすると、幼い雰囲気になります。
全部やるとやりすぎになる可能性もあるので、バランスを意識することも大切です。
小技を駆使して大人顔にする
童顔だって大人っぽくなりたい!
そこで今度は、使える技を全部使って大人顔にします。
・メタリック系など、強めなブラウンのアイシャドウやチークを使う
・チークを頬骨の高いところから外側に向かって斜めに入れる
・アイラインをやや跳ね上げ気味に引く
・眉山をしっかり取った眉を描く
・シェーディングは輪郭と頬骨の少し下に入れる
などの小技を使うと、一気に大人っぽい顔になります。
今回は、童顔を活かす・隠すの両方を半顔ずつで実践し、比較してみました!
左右で比べてみると、雰囲気がかなり変わりますね。
参考までにですが、解説もつけてみました。
まとめ
コンプレックスは、誰もが簡単に受け入れられるものではありません。
けれども決して、マイナスな意味だけを持つものでもありません。
活かしたり隠したり、ぜひ色んな楽しみ方をしてみてください。
きっとあなたにしかない魅力となって、あなたを輝かせてくれることでしょう。
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